Ludlow Garage

YST FANSITE / ALL&Seiji×Touma

サークルカット

前回からだいぶ空いちゃいました…二月に入る前にもう一歩。三日坊主にならなくてよかった。イラスト集に入れる絵を一枚目星つけてサークルカットを作りました。制作過程など書いてみます。前の記事にも書きましたけど、作業効率は毎回大変悪いです。納得いくまで描くのが基本スタンスなので、技術的なものはたいして参考にならないかも。

合体参加のTHE OMEGAさまとお揃いで2枚分です。私の場合、絵を描くときは「B5/グレースケール/600dpi」のキャンパスで線画を作ります。あとで何にでも使いまわせるように、です。このサイズだと、仕上がったあとでも線画の解像度は小さなカットからカラーならB2判ポスターまで耐えます。完成した絵はレイヤー未統合版をクラウドに保存しておきます。

この絵は最終的にイラスト集に掲載するA5横サイズのカラー5人絵にします。今回は男性レイヤーさん(@まこ立会人さま)のトレスフリーの資料をお借りしてペアのポーズを作り、トレスして線画を作ります。ポーズごとお借りできるのは「トレス商用利用フリー」の表記がある資料だけです。その場合はコラボになりますので、発行物には資料元も記載します。

ソフトはphotoshopCS4です。ペン入れ用に「入り抜き鉛筆ブラシ」をカスタムブラシで作ります。

何枚か写真を合成して、頭の中でイメージした構図に近づけます。写真はあくまで素材なので、大きさや傾き、肩幅や腕、指なんかの体のパーツを変形ツールで調整しながらできるだけキャラにふさわしい形を作っていきます。資料をそのまま使っても、二次元に馴染まず違和感ハンパないことがほとんどです。上の段階は調整前です。一番大事なのは「正しいフォルムのスーツの男」を描くことじゃなく、「征士と当麻」を描くことです。

サークルカットのためにグレーで完成したのがこちら。カラー版は全身像を作ります。線画ができればあとはぐりぐり塗ったりぼかしたり削ったりテクスチャを貼り付けたり、アナログ作業と大して変わりません。逆光をイメージして部位ごとにレイヤーを切り、グレーから白のグラデーションをかけて透明度を調整、自然な陰影を作ります。

一発目に描いた顔を、より脳内のキャラの個性に近づけていきます。

まずは手癖で描いてみて、だんだんと「この絵で描きたい当麻」の顔に調整していきます。やる気なし→イキりすぎ→落ち着かせて→微調整。ここで何時間でも何日でも納得いくまで形をまとめます。絵柄にもよりますが線はできるだけ整えて閉じます。ラフに残すと線が印刷にうまく出ず、経験上商品としては使いづらいのです。線さえ決まればあとはグレーもカラーもるんるん、仕上げは一番楽しい作業です。

小物は絵に説得力を持たせる絶好のアイテムなので、手抜きせず絵柄にハマる程度のディティールを作ります。この絵の場合、鍔を弾いて金属音がする程度でよかったんですが、刀剣女子の娘のチェックが入り、細部まで描きすぎ?三次元に見えるほど描き込んでしまうと絵としては気持ち悪くて×です。剣は市販の模造刀の造形を、弓と矢はゲーム素材の3D素材を参考にしてます。

キャラはそれぞれ単独のカットにするので、最初からレイヤーセットをふたつ作って作画を進めます。仕上げを終えた絵をサークルカット枠に貼り付け、大きさを調整してレイヤー統合、psd形式のまま保存して完成です。サークルカットはイベント申し込み前に準備しておいて、b2-onlineのエントリーフォームから送信します(期間内なら後で差し替えもできます)。

決まった形をぴゃぴゃっと描ける人もいれば時間をかけてネチネチ調整する人もいて、私は典型的な調整タイプの絵描きです。元キャラの居る二次創作ですし、イメージに近い絵ができるまで気のすむまでこね回します。性格によるものも大きいと思います。

最後になりましたが、10月のスパークで武装演舞5決まりましたね。おめでとうございます!30周年で盛り上がった気持ちを昇華させる場を作っていただけて嬉しい。SCCを目標にしてひととおり描き切るつもりでしたが、オンリーがあるとなると締め切りの時期を2回に分けることができて気力体力的にもありがたい限りです。チャンスを逃さないよう気を引き締めて進めていきたい所存です。

 

次へ 投稿

前へ 投稿

© 2025 Ludlow Garage

テーマの著者 Anders Norén

error: Content is protected !!